外国人技能実習制度

外国人技能実習制度って、だれが得する制度?

外国人の雇用許可制度


韓国でも日本と同じように高齢化が進んで、

労働力の不足が心配されています。

 

その問題解消ため、外国人労働者を研修生として受け入れる

日本の制度に似た「産業研修生制度」というのがあったんですけど、

やはり日本と同じような問題が多く発生して、2007年に廃止になりました。


その代わりに、「外国人雇用許可制度」が導入されました。


この「外国人雇用許可制度」というのは、

労働条件や労働内容が良好じゃないため求人に応募がなく、

韓国人を雇用できずに困っている中小企業だけに

韓国政府が外国人労働者の雇用を許可する制度なんです。

 

この制度に変わってからは、

産業研修生制度を利用した違法滞在率も低下し、

不正送り出しや不法滞在などの問題も、かなり解決されたそうです。


もちろんこの制度の公正と効率性を高めるために、多くの努力も必要でした。


外国人労働者を対象にして、
・自国に進出した韓国企業に就職できるように、特別メニューの訓練を支援
・現地就職をあっせんする帰国支援プログラムの強化
・一定期間の滞在後に、就職のために再入国できる「誠実外国人労働者制度」
 などなど、数々の支援や制度を導入してきました。


この許可制度は、2011年に国連で公共行政大賞を受賞したそうで、

なかなか良い制度だと思います。

 

日本もこれと同じような制度に切り替えれば良いのに・・・と思います。

 

 

静岡県が日本語研修を実施

 

静岡県が日本語研修を始めるそうです。

というのも日本語が障害となって、
「技能検定」に合格できない研修生が増えてるから。

やはり日本語は難しいんです。

「技能検定」に合格できないと最長3年の滞在は認められず、
技能習得の途中で帰国させられてしまうんで、企業にとっては大損なんです。

 

だから行政が予算をつけて、後押ししてくれるのは良いことなんですけど、
と言っても、日本語で書かれた試験に対応できるまでには、
どれだけの時間がかかると思ってるんでしょう?


そんな簡単には習得できないと思います。


試験の問題文を英語にすれば良いだけのことなんですけど、
それじゃダメなんですかねぇ。

 

外国人が農業で不法就労


農業分野で不法就労する外国人が急増しているそうです。

 

法務省が2015年に強制退去とした不法就労者のうち、

農業の従事者は3年前の約3倍になりました。

全体でも2割強で、業種別では最多です。


その背景は、農業人口の高齢化と人手不足。

わかりきってることなんです。


現状では東京からアクセスが良い茨城、千葉の農業地帯で多く摘発されていますが、

今後は、地方にも広がることでしょう。

 

「強い農業」への改革を国は掲げていますけど、

足元の政策が何も出来ていません。


農家の中には、外国人による短期就労の解禁を求める声も多くあるし、

「違法でも雇わなければ経営が成り立たない・・・」というのが現実です。


現状では、きちんとした監理団体を通じて、

実習生を導入するのが、最も良い解決策のようです。

 

 

自動車メーカーの研修生受け入れ

 

自動車メーカー各社が、外国人研修生の受け入れを拡充するそうです。

トヨタは今年、140人の技能実習生を受け入れるそうです。

 

昨年までは、アジア各地の生産拠点から30人程度を受け入れていましたが、

今年は大幅に増員だそうです。

 

いすゞ自動車も受け入れ人数を50人へ倍増させるそうです。

日産自動車も、南米やアジアからの研修生を中心に、

100人規模を受け入れるそうです。

 

こういう大手メーカーさんは法令遵守をするので安心です。

 

電機メーカーさんも受け入れを増大してくれればイイのにですね。

 

そうすれば、あとは研修生が研修先を選べるよう法律が改正されると、

ダメな企業は淘汰されていって、いろんな問題が解決すると思います。

 

 

和歌山県の協和プレス工業

 

和歌山県にある板金プレス加工会社の「協和プレス工業」さん。


1996年から毎年、外国人技能実習生を受け入れているそうです。

ところが、受け入れ当初は社内に具体的な研修プログラムがなかったため、

研修生も定着せず、一旦、受け入れを中断しました。


しかし2004年から、日本語や学科、実技教育の充実を図り、再スタート。

これまでに、中国などから延べ35人を受け入れ、

技能実習制度3年間の定着率はほぼ100%なんだそうです。


さらにタイからの実習生を受け入れ、

「会社のみんなは優しいし、仕事も楽しい」と実習生が語っているそうです。

     (以上、毎日新聞 2016/5/21版より)

 

この制度が目指すところは、こういうことなんですよね。

こうやって、世界に貢献する日本でありたいと思うんです。


だからこの制度を悪用して、人件費をケチるような企業は日本の恥です。

徹底的に叩いて、消滅させなきゃなりません。



技能実習の制度はデキが悪い!

 

日本共産党の畑野君枝議員が

「実習生が自らの意思で、実習先を移転できないことが良くない」と

国会で質問したそうです。

 

キライな共産党ですけど、たまには良いこと言いますね。

 

そもそも外国人の技能研修先に、ダメな会社が真っ先に名乗りを上げてるんです。

 

人を踏みつけにして、低賃金で働かせようなんて思ってる会社だから、

日本人の労働者なんてぜんぜん集まらない。

 

それで仕方なく外国人研修生を受け入れてるんです。

受け入れてるけど、外国人研修生を奴隷くらいにしか思ってないんです。

 

だから、研修生は日本に慣れたら、自由に移籍できるようにしてあげて、

そんなダメ会社は潰れていくようにして欲しいです。

 

ダメな企業とその経営者って、

ほかのことでも必ず法令違反をやりますから、

いずれ悪事がバレて潰れていくんでしょうけどね。

 

ダメ会社って、良い会社の邪魔になるんで、さっさと消えて欲しいです。

 

 

ベトナム人の技能実習生が実態を調査

 

京都の龍谷大学に留学したベトナム出身のグエン・ヒュー・クイーさん。

以前、日本で技能実習生として働いた経験があるクイ―さんが、
自分が遭遇した技能実習生としての経験と、同じベトナム人の技能実習生たちを調査して、
日本の「外国人技能実習制度」についてを卒業論文にまとめたそうです。

それによると、
 1、技能実習生の賃金水準はもともと低いのに、賃金を日給制や時給制として、
   その低い賃金をさらに圧縮しようとしている受け入れ先が多くあった。

2、さらにその低い賃金の中から「家賃」という形で、不当に金銭を徴収されていた。

3、その上で、割高な共益費と光熱費も支払わされていた。

などなど、劣悪な環境の下で転職が許されない実習生の実態が明らかになりました。

 

このような処遇に遭った技能実習生の対日感情は、当然、悪化して帰国しますから、
この制度は全く国家間の架け橋になっていないと思います。

少しでも早く、この制度を悪用できないように、改善をして欲しいものです。

そして、この制度を悪用して日本の評判を下げた企業には、
重い懲罰金を課していただきたいと思うのです。

 

ニュース元はこちら・・・ジャーナリスト・巣内尚子のページ